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オフィスの人間関係に行き詰まる前に使おう “グランマ・マジック” × “鉄則マジック”

hand-619735_1280職場の人間関係の問題は、「起きてから解決」より「起きる前に回避」がベター。
とはいえ、問題の原因はさまざまです。何も、仕事だけがきっかけとは限りません。
女性ならではの体調の変化、結婚や育児を巡る価値観のすれ違いなど……
オフィスのあちこちに、女性ゆえに縺(もつ)れがちな問題の種が隠れています。
こうした問題をよく観察してみると、グランマ・マジックを知っていれば避けられることも少なくないようなのですが……

グランマ・マジック 、“なるほど!” とは思ったけど……オフィスの問題との結び付け方が、いまいち解らない」

そんなあなたのために、クイズを出しましょう。

次の3つの例のうち、グランマの知恵・七ヶ条を応用すれば問題を回避できそうな事例は、どれでしょうか?

A.なかなかプロポーズしてくれなかった彼がダイヤの指輪をくれた! 早速、会社につけていってもいい?
B.育児のための時間短縮を「早く帰れていいね」と言う先輩に、子育ての大変さを解らせたい。先輩に愚痴ってもいい?
C.同じ大学出身の新入社員から相談されたので、住宅手当のことを話してあげてもいい?

正解は……「全部」なんです!
そう、も、みんな、行動を取る前に “グランマの知恵・七ヶ条” を思い出せば、問題に発展せずに済む可能性が高いんです。

「えー? そこまで気にしていたら何もできない!」と叫び声を上げたあなた。
グランマは、きっとあなたにこう言うでしょう。
「いいえ。逆よ。そこさえ気をつければ、自由が手に入るんだよ」と。

グランマからのヒント

doll-550580_1280 “良いものであれ、悪いものであれ、あんたが授かったものを考えなしに人に見せちゃだめだよ。” と、私は言ったわよね。
でも……あんたは、それがどういうことなのか、まだピンと来ないんだね?
だったら、もう少し話さなきゃならないね。

A.なかなかプロポーズしてくれなかった彼がダイヤの指輪をくれた! 早速、会社につけていってもいい?

愛する彼からプロポーズされたら、誰だって嬉しいわよね。
ましてその言葉を婚約指輪という形にしてくれたのなら一秒でも早く着けたいし、肌身離さず眺めたいでしょう。
職場で禁止されているのでない限り、指輪を着けて出勤するなとは言わないわ。
でもちょっとだけ待って。深呼吸して、考えてみるの。

その指輪を薬指に着けたあんたの姿……それをこれから見る人は、全員、あんたの喜びを共に分かち合える人たちなのかしら?
あんたの恋の悩みをすでに知っていて、あんたの一喜一憂を、あんた自身と同じように共有してくれてるの?
指輪を見ただけで、ワッと喜んでくれる? ………それなら、どうぞ、心置きなく、着けてらっしゃい。
でも……職場にはさまざまな人々がいるわよね。
ふだんあんたが親しくしている人だけでなく、仕事での接点しかないけれど同じ空間で毎日何時間も近くで過ごす人々も。
婚約指輪を着けて行くという行為は、それを見ることになる同僚にとっては「前触れなく、目の中に飛び込んで来る」もの。
そこには “あっと驚かせる” サプライズがあるわ。
でも、どうかしら? 単なる同僚でしかない人にも、驚かせてまで知らせる必要があるのかしら?
そこのところを、よぅく考えてみると、答えは出せるんじゃないかしら。

B.育児のための時間短縮を「早く帰れていいね」と言う先輩に、子育ての大変さを解らせたい。先輩に愚痴ってもいい?

子供が生まれて時短出勤を選択するようになったら、お局様が「早く帰れていいね」なんて言うかもしれない。
すると、あんたの中には、“会社が法律を守って認めた権利なのに” っていう気持ちが生まれるでしょう。
“こんな人がいるから、女性が育児と仕事を両立するのが難しくなるんだ!” と、怒りたくなるかもしれないね。
でもね、憤慨する前にお水でも飲んで、ほら、クールダウン。ちょっと考えてみましょう。
女が、たいして親しくもない誰かに嫌味を言う時はね、その誰かに対する不満がコップのフチまで膨らんでる時なのよ。
嫌味の言葉がどんなに心外に思えたとしても、その言葉そのものに反論しても意味がないの。
だって、相手にとっては、その言葉が正しいかどうかなんてどうでもよくて、嫌味を言うことそのものが目的なんだから。
その目的が、スカッとするためだけなら、まだましなんだよ。
やっかいなのは、誘い水の嫌味。反論すれば、相手の思う壺。
相手には言いたいことが山ほどあって、だけど自分から仕掛ける勇気はない。
軽口っぽくジャブをかまして、あんたが反論するのを手ぐすね引いて待っている。

あんたが論理で反したらもう終わり。マムシみたいに食らいついて、決して逃がしてくれないわ。
「早く帰れていいね」という嫌味は、“あんたが早く帰るからこっちは迷惑してるのよ” というサインなの。
それはあんたにとっては “反論したらやぶへびになるよ” っていう、危険信号なんだよ。

C.同じ大学出身の新入社員から相談されたので、住宅手当のことを話してあげてもいい?

大学の後輩が頼って来たら、親身になってあげるのがふつうだわよね。
あんたが優しければなおのこと、世話をやいてあげたくなるでしょうよ。
仕事の質問ならいくらでも世話をやいておやり。おせっかいなぐらいでもいいんだよ。
でもね、もしもお給料の質問になったら、必ずこう言うこと。
「そうね、それは人事に聞いてみてね」って。
これだけは迷っちゃだめ。お金の話は、絶対にしちゃだめなんだよ。
なぜって?
あんたが得たものを、相手が必ず得られるとは限らないからよ。
そして、得られないと解った時の相手の怒りは、会社に対してではなく、あんたに向けられる。
理不尽? そうね。でも、理不尽だろうが不思議だろうが、人っていうものは、そういうものなんだよ。
例外があるとすれば、あんたが相手の給料を決められる場合だけだろうね。

鉄則マジック

ball-625908_1280Ane会Times読者のあなたなら、グランマのくれたヒントだけでも多くの問題を回避できるかもしれませんね。
でも “グランマ・マジック” に、それをぎゅっと凝縮したエッセンス、“鉄則マジック” を掛け合わせると、より、回避しやすくなるんです。

“鉄則マジック” は、グランマが説く概念のレジュメのようなもの。
実際の人間関係にすばやく応用するための “クイックガイド” と考えましょう。
そこには、5つの鉄則があるだけ。

鉄則1.嫉妬の種を自ら撒かない。
鉄則2.感情の問題を、“善・悪” や “正・誤” にすり替えない。
鉄則3.負の感情表現に反論しない。
鉄則4.自分が決定できないことは保証しない(話さない)。
鉄則5.解り合えなくて普通。解り合えたら奇跡。

鉄則1.嫉妬の種を自ら撒かない。

いいことがあった時、幸せ気分になるのは当たり前です。意識していなくても、幸せオーラが発散します。
でも、それを「見せたい」「ひけらかしたい」「自慢したい」という自発的な行動に繋げない。
それが、第一の鉄則です。
グランマが言うように、人は他人の持っているものを妬むもの。それは動物としての本能のようなものなので、どんなに律しても無くすことはできません。
では、なぜ嫉妬の種を撒かない方がいいのでしょうか? 妬む人は、妬まれる人が何もしなくても妬むものではないのでしょうか?
嫉妬の種を撒かない方が善行だからでしょうか? 職場に波風を立てずに済むからでしょうか?
そうとも言えますが、本当は、あなた自身のためです。
幸せ気分に冷水を浴びせられ、台無しにされるのを防ぐため。あるいは、妬みの対象として攻撃の的になるのを防ぐためです。
結婚や出産のように、たとえ内緒にしていてもそのうち解ってしまうことなら、同じ経験をした先輩や上司に相談がてら打ち明け、周囲にそれとなく知らせる協力を仰ぎましょう。
ブランド品をゲットした、夫(社外)が出世した、のように、オフィスでわざわざ知らせる必要のないことなら、黙っているに越したことはありません。

鉄則2.感情の問題を、“善・悪” や “正・誤” にすり替えない。

明らかに妬みが原因で嫌味を言われたり、怒りをぶつけられたなら、どうすればいいでしょうか?
(ただし、あなた自身が相手に悪いことをしていない場合で、相手の行為が法的に問題ない範疇におさまっている場合の話、ですが)
 相手が嫌味を言いたい、あるいは負の感情に煽られている、という状況を、事実としてそのまま受け止める。
 相手の嫌味や怒りが正当なのか不当なのかを追求する。
他人の負の表現をぶつけられるのは嫌なものですが、それにいちいち反応していたら負の連鎖に自分が追われることになり、時間と労力の消耗戦になってしまいます。
負の連鎖にしないコツは、相手の行動を “善・悪” や “正・誤” で白黒つけようとしないこと。
それが、第二の鉄則です。
嫉妬は、嫉妬を抱く人の心の中で起きる、感情の問題。嫉妬をされている側がどんな論理を持ち出しても、解決できることはほとんどありません。
嫉妬された側は、つい、“善・悪” や “正・誤” を持ち出したくなりますが、それはかえって問題の本質を見えなくしてしまうだけでなく、上げ足の取り合いや泥仕合に発展しかねません。
特に会社は学校ではありませんから、たとえ社員同士の感情のぶつかり合いが起きたとしても、それがさほど業務に影響ない場合、公正なお裁きなどありません。
むしろ、問題行動を始めた者よりも、コトを大きくした者の方が問題視されることが多いということを頭の隅に入れておきましょう。
いちいち “正しいか間違っているか” と追求するのではなく、“ああ、嫉妬してるんだな。だったら相手の心の中の問題ね” と、受け止めることが肝要です。

鉄則3.負の感情表現に反論しない。

では、嫌味やヒステリーをぶつけて来た相手に対して、具体的には、どう行動すればいいのでしょうか?
 相手に何か負担や迷惑をかけたのなら、それに謝意を示す。そうでないなら、放っておく。聞き流す。困惑していることを表す。
 怒る。反論する。自分がどんなに大変な状況であるのかを説明する。説得しようとする。
相手が放った嫌味がスルーできるような程度であれば、決して深追いしないのが正解。
返答や反応を求めるような態度を取られるなら……「感謝する」で、たいていの場合は切り抜けられます。
「感謝? なんで嫌味を言われて感謝しなけりゃならないの?」
まあそう言わないで。
感謝するのは嫌味に対してではありません。相手が嫌味を言うに至った背景に、あなたが迷惑をかけているようなことがあるのなら(たとえそれが権利として認められていようとも)、相手のフォローに対して感謝したほうが無駄な争いに発展せずに済む、ということなのです。
ただ感謝するのは癪に障る、ということなら、「困り顔」をしながら謝意を伝えてみてはいかがでしょうか。
社会の援け合いというのは、そもそも「お互いさま」の精神で成り立っているもの。
ところが会社には「お互いさま」の状況ではない人がいます。
そういう人の中に「私はその制度を利用したこともすることもないのに、なぜ一方的に援ける側に回り続けなければならないの?」と感じてしまう人がいるのも、残念ながら、事実なのです。
そう感じている人に、もしもあなたが「きっと、育児の大変さが解らないから嫌味を言うんだろう、どれだけ大変か説得したら、嫌味を言わなくなるかも」なんて考えてしまったら、どうなるでしょう? とんでもない地雷を踏むことは目に見えています。
相手の負の感情に反論しないこと。それが、第三の鉄則です。

鉄則4.自分が決定できないことは保証しない(話さない)。

オフィスでの雑談や、オフィスで受ける相談事には、給与や手当に関することが少なくありません。
避けているつもりでも、話の流れで、つい、そうなってしまうことも。
また、最近増えているのが、派遣社員や業務委託契約者同士のトラブル。
グランマの言うとおり、あなたがそれを相手に与える立場や権利を持っていないのなら、お金や契約条件の話はタブー。
それが第四の鉄則です。
あなたが既に得ている手当て(給与)について、後輩から尋ねられ、「私はこんな方法で得た」と打ち明けたとしましょう。
あなたの「方法」が、会社のルールにのっとったもので、後輩がその方法をそっくり真似たとしても、後輩がその手当てを得られる保証はありません。
会社の規則や制度は臨機応変なもの。不況、会社の業績の下落、同じように申請する人員の増加など、さまざまな理由で変わります。
ところが、人間というものは、信じて実行した方法を取ったにもかかわらず目の前で扉が閉められると、原因を探ることもせず、扉を閉めた側ではなく、方法を教えた側に不満の矛先を向けることが多いのです。
残念ながら、特にお金が絡むと、人というものは冷静になれないものなんです。
A「教えてもらったとおりにやったのに駄目だった」と、不満爆発
⇒⇒B「私はもらえないのに、もらっている先輩はズルい」と、妬み全開
⇒⇒⇒C「何か、教えてくれなかったことがあったんじゃないか」と、勘繰り始める
⇒⇒⇒⇒D「先輩なんて、もう信用しない!」と、手のひら返し
相手の性格だけでなく、得られなかった権利(給与)の種類や価値にもよりますが、で済めばまだいい方で、と発展することは少なくなく、もっとひどい例に発展することもあります。

周囲を巻き込んでの大暴走になってしまったら、あなたにはもう、止めようがありません。
そんな目に遭わないためにも、お金や契約条件の話はしないこと。
どうしても話さざるを得ないなら、相当の覚悟を持って。そして、あらかじめ「保証はできない」と言い添えることです。

鉄則5.解り合えなくて普通。解り合えたら奇跡。

さて、最後の鉄則は、職場だけでなく人生においても役立つかもしれません。
人間は、自分のことすら100%は解らないものです。
だから、他人に解ってもらえなくても、あまり気にしないことが大切です。
ビジネスウーマンなら、みんなに好かれる必要はないということは承知のはず。理解だって同じです。あなたのことを解らない人がいるのは、ごく自然なこと。解ろうとしない人に無理に解らせようと思うと、よけいな苦しみを背負うだけ。
こちらの状況を斟酌しようとせず、負の感情をぶつけてくる人がいたら、スルーするしかありません。
会社の仕事ではコミュニケーションは大切ですが、だからといって、関わる全員に、あなたの状況から考えから感情まで、何から何まで解ってもらうのは不可能です。
むしろ、解ってくれる人がいるなら、それは奇跡というもの。解り合える人にオフィスで出会えた奇跡に感謝し、その人を大事にしましょう。

いかがでしょうか。
鉄則マジックを頭の隅に置けば、グランマが教えてくれたことが、より、具体的になるのではないでしょうか。
ポイントは、「できるだけ、問題を回避すること」。
わざわざ自分で問題を大きくしない賢い道を、グランマは示してくれているのです。

寄稿者について

五十五望 (いそいぼう)
団塊の世代とバブル世代の間に挟まれ、自分達でさえその名を忘れる「しらけ世代」のアラフィフ女部長。
勤続30年にわたる会社員人生は、挑戦と失敗、失意と再起、つまり波乱の連続。
幾つもの山と谷を乗り越えて、やや息切れしながらも現役続投中。
時代の荒波に揉まれ、「成功」 からではなく 「失敗」 から習得したものの中に、オフィスで快適に生きるための、ちょっとした 「コツ」 があります。
その 「コツ」 を、Ane会Timesご愛読のあなたがこれからますます輝くために、そっとおすそ分け致します。

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