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【後編】「日本の文化を通じて人々の生活をより豊かに」神森 真理子

Q.神森さんがこうした取り組みを始めるきっかけはなんだったのでしょうか。

神森さん
小学校1年生の時から父の仕事の関係で、ベルギーのブリュッセルに住むことになりました。そこで、入学したのは、日本人学校ではなく、私の他に日本人・アジア人が一人もいない環境の現地校。

実は、その時に経験したいじめの体験が原体験となっています。日本人として受けた差別やいじめは、子どもながらに大変ショックなものでした。しかし、持ち前の前向きな性格が功を奏して、卑屈になるのではなく、「どうして私はいじめられるのだろう
「きっと私個人というよりは、日本・日本人についてよくわからないことが原因なのではないかと、思うようになったのです。

それからというもの、「日本とは?日本人とは?日本の文化とは?」を常に考え、周囲の理解を求め発信し続ける中で、そのいじめは、徐々になくなっていきました。

小学生の時に原体験があるんですね。

rd11 (1)神森さん
はい。その後、中高と日本の学校で学生生活を送り、大学時代にフランスのパリ大学に留学しました。親日的で日本という国・文化に造詣が深い先生や学生が多い環境で、映画・アートなど文化関連の勉強をしていました。そうした中で、同級生たちとのコミュニケーションで核となるのは、自国のこと。

同級生たちが自国の文化について堂々と語る中で、日本文化について深い理解のもと自身の言葉できちんと語ることができない自分に気づき、ショックをうけました。これでは、異国の人と本質的な人間関係を築くことができず、真の意味での国際人になることはできないと強く感じました。

そこで、日本文化を海外の人に発信するだけではなく、日本人自身が自国の文化を深く知る機会・土壌を作らねばと考えるようになりました。この経験が、現在の日本文化関連の事業を起こすきっかけ・原動力となっています。

社会人になり、「日本文化に関わる事業・日本と海外の架け橋になるような仕事をしたい」との思いから、松竹株式会社へ入社。その後ベンチャー企業へ転職し、経営企画・広報・マーケティング担当として、経営者の近くで仕事をするようになりました。並行して日本文化・食に関連するイベントの企画・運営、執筆・講演・メディア出演といった発信する機会など、ベンチャー企業での仕事をしながら、多方面に活動しました。

そして勤めていた会社がグローバル企業と統合するタイミングで、私自身も次のステージに進む時だと、背中をおされるような出来事が不思議と重なったのです。「今が時機だ」と感じ、ジャパントラディショナルカルチャーラボの事業に全身全霊を賭けることにしたのです。

Q. これからのビジョンを教えてください。

P1050569現在当社の事業は、国内向けのサービス提供が多い状況ですが、クールジャパン関連のプロジェクトや、海外向けの新しいお取り組みについてご相談をいただく機会が急速に増えており、今後さらに海外向けの展開が拡大していく予定です。

世界中から多くの外国人観光客、海外メディアなどが日本を訪れる2020年の東京オリンピックをひとつのマイルストーンとし、さらに日本の魅力を海外に発信し、日本文化のプレゼンスを高めること、またそれを一過性のものではなく多様な業界と連携し継続的な文化関連事業に発展させたいと思っています。

また、国内においては、既存のイベント・サービス・商品の企画・コンサルティング事業を継続しつつ、新しい商業施設に和の衣食住娯楽の要素をいかにとりいれるかといった、現代のライフスタイルに即した形の和の空間づくりに関わるプロジェクトに着手しようとしています。
次世代を担う若手の日本文化従事者・お客様の育成 、雇用の創出、海外発信にもつながる日本文化産業全体に消費が回る機会・仕組みを創出し、街の中で日本文化を”民主化”する新しい試み・街づくりにも貢献したいと考えています。

Q.7月末には伊勢丹新宿店で開催される「おとなの縁日」企画もプロデュースされるんですよね。

otonanoennichi2はい。「おとなの縁日」企画では、「日常が輝く和」をテーマにセレクトさせていただいた和のアイテムの展示販売をさせていただきます。

和のものが気になるけれど、着物を日々身につけるのは難しい…そんな大人の女性むけに、漆の時計・アクセサリー・かんざし・携帯ケース・アクセサリーケース・藍染め草木染めのストール・てぬぐい・扇子・名刺いれ・お弁当箱、さらにはおとなの縁日にふさわしい日本酒など…
気軽に取り入れることで日常がより豊かに女性としてキラリと輝くおすすめの「和」のアイテム・その魅力をご紹介します。より多くの方に、和のものを身近に感じ、モノを通じて日本という国や文化に誇りを感じるきっかけとなればいいなと思っています。8月1日15時からは、トークショーにも出演させていただく予定です。

お気に入りの和のアイテムに出会いに、 Ane会Timesの皆様にも気軽に足をお運びいただけたら嬉しいです!お待ちしています。

ー本日はありがとうございました。

編集後記

日本文化と言っても、私たちの日常生活の中では、なかなか触れる機会がありません。しかし、グローバルな時代にあって、知っておくべき大切なことでもあります。

神森さんは、その活動を通して、日本人としての心や、海外の方へのおもてなしを実践している方。改めて、和装の女性は、凛として、涼し気な美しさがあると感じました。Ane会Timesでも、定期的に日本文化の連載を続けていきます。

聞き手:Ane会Times編集長 日淺光博

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