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現代女性が求め、求められる。ワーク・ライフ・バランスの6つの指針

 柔軟な働き方を求めて独立起業

ガラスの天井、そして、子育ての悩みを抱えた武部さんは、その両方を解決すべく、根本的に働き方を変えることを決意しました。それが、30代で社会保険労務士への挑戦。

「組織で働きながら、子育てをすることは確かに大変ながら可能でした。しかし、学力を付ける上で重要な小学校低学年の時にはできるだけ手をかけておきたいとの思いから 、これまでの経験を活かした働き方を模索し、結果として、社会保険労務士の資格をとって独立することに決めました。」

それは、こんな思いがあったからだそうです。

 「自分のキャリアは、いつでも取り返しがきく 。でも、子育ては、”今“起きていることなので、タイミングを逃したら、子どもが成長してしまう。逆にいうと、子どもは成長すれば手が離れていくとも言えます。だからこそ、子どもに手をかけることが必要なときには心置きなくそうできるようにしようと思いました。」

その甲斐もあって、ご自身は、社会保険労務士事務所を開業することもでき、お子さんは、後に名門・麻布中学に入学することができました。そして、武部さんは、これまでの経験を通して、ワーク・ライフ・バランスコンサルタントとして活躍をしていくこといなります。

世の中に受け入れられる方法が重要!

労働組合での仕事や社会保険労務士として仕事を通して、数々の現場を見てきた武部さんには、ひとつの思いが出てきました。

 「私自身もそうですが、まだまだ女性の働き方が、世の中では確立されていません。男性に比べて、どうしてもキャリアを中断しなくてはならない事情や、管理職にはなりづ らい事情があります。私はずっと女性も男性も人間らしく 幸せになるための視点が必要だと感じていました。」

そんなときに出会ったのが、『ワーク・ライフ・バランス』という考え方。

(編集部注:ワークライフバランスは、仕事と生活を共存させながら、持っている能力をフルに発揮し、それぞれが望む人生を生きることを目指します。企業がワークライフバランスに取り組む目的は、社員が働きながらでも仕事以外の責任や要望を果たせる環境を提供することにより、能力を最大限発揮し、会社に貢献してもらうこと。ワークライフバランスのコンセプトと施策は、さまざまな「変化への対応」として米国から出現しましたが、その核心は「働き方の変革」です。)

 「ワーク・ライフ・バランスという考え方に出会ったときに、『これは自分のライフワークを見つけた!』と感じました。過去の経験から「男女平等」「女性差別反対」とスローガンを叫ぶだけでは、世の中には浸透していかないことはわかっていました。この考え方こそ、世の中に受けられるものだと直感しました。」

それは武部さん自身のある経験から来ていました。

「労働組合の職員として働いていた89年に、「ナースウェーブ」という看護師の労働条件を改善する運動を行っていました。そのときに、ナース服を来た看護師たちが、銀座の街をパレードしたんです。それは瞬く間に全国に広がり、 新聞に取り上げられ、後に92年の看護婦確保法 制定につながりました。」

実際に『ワーク・ライフ・バランス』も第1次安倍内閣で、クローズアップされ、世の中に浸透していくことになります。

現代女性が求め、求められる 「6K」

ワーク・ライフ・バランスコンサルタントへの理解が企業や働く人々の中で浸透してきた中で、武部さんが特に強調する考え方が、「6K 」のバランスをその時々で最適化するという独自の概念です。これは現代女性が、人生の中で求めるものに則した考え方になります。

 6Kのご紹介

  •  結婚
  • 子ども(出産、子育て)
  • 家庭 (役割分担としての家庭運営)

というこれまでの女性の概念に加えて、

  • 雇用(キャリア、働き方)
  • 教育(子どもの教育)
  • 綺麗 (お洒落をしたい、アンチエイジングなどへの欲求)

この6つの目標のバランスを取り、時々で今現在、何に重点を置くべきかを考え最適化 していくことが、武部さん流のワーク・ライフ・バランスになります。そして、ワークライフバランスは、 個人に任せるのではなく、企業こそ、マネジメントの問題として 取り組むべき課題であると言います。

企業にとっても、良いことがたくさんあります。

  • 残業代がかからない
  • 社員満足度があがる
  • 生産性の向上につながる

といった、効果が得られることがわかっています。個人でもそうですし、企業もこうした取り組みをすることで、社会全体が良い方向に向かって行くことが私の使命でもあります。

会社と労働者がお互いの主張を対立させるのではなく、ワーク・ライフ・バランスは、会社と労働者が、お互いがWin-Winになる関係性なんです。」

こうして、ワーク・ライフ・バランスコンサルタントとして活躍を続けるのは、概念ではなく武部さん自身の体験がベースになっているからです。

昨年11月、娘さんに長男が誕生し、4月から職場復帰予定とのこと、祖母としての役割が新たに加わります。武部さん自身が、「新たなワーク・ライフ・バランスの最適化のタイミングです」と、嬉しそうにお話ししてくれたのが印象的でした。

第3回目は、30代のワーク・ライフ・バランスについて迫ります。

お話を伺った方

P1040350武部純子さん

ワーク・ライフ・バランスコンサルタント
社会保険労務士

ア パレル企業や団体職員として勤務しながら、育児休業を取得した夫と手を携え、一男一女を育てる。「ガラスの天井」に悩む中で、一念発起。1999年に社会 保険労務士事務所を開業。現在は、自らの経験と専門性を活かし、ワークライフバランスコンサルタントとして講演活動を行う。女性が働き続けながら幸せにな るための方法の伝授に使命感を燃やしている。

著書

「脱・不機嫌な女」(柏書房刊)
「麻布アメフト部員が育つまで ~と、母が見た麻布~」(YELL books)

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