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恋や家庭がうまくいく女性のコミュニケーションルール|vol.6 あなたの「好き」は愛?それとも執着?

「本当に好きな相手から愛されない」
「腐れ縁の相手となかなか別れられない」
こんな悩みを抱えている女性は多いもの。

一見、性質が違うように見えるこれらの悩みですが、実は根本には、同じ問題を抱えています。

その鍵となるのは、「執着」です。

執着はなにも恋愛のみに限ったことではなく、家族や友人との関係、または仕事に対しても起こることがあります。親から子に対しても起こることがあり、深刻な問題にもつながります。

「愛」と「執着」の違いがわからず混乱することも多くあることでしょう。

今回は、「愛」と「執着」の違いや、執着を捨てることでどんなメリットがあるのかをお伝えします。

「愛」と「執着」の違い


「愛」とは、「自分と相手の幸せを切り離して考えられる状態」の上に成り立つものです。

「自分の幸せと、相手の幸せは関係ない」と理解した上で、心から相手の幸せを願うことができ、そのために尽力するのが「愛」です。

いっぽう「執着」は、「相手を自分の所有物として見ている状態」や「相手と自分の境界線がわからなくなっている状態」です。

愛は相手軸、執着は自分軸


例として、あなたがパートナーから「他に好きな人ができたので、別れてほしい」と言われたとき、どう感じるかを想像してみてください。

結婚している人は、子どものことや、法律的な問題、事務的な心配は一旦脇に置き、あえて「自分とパートナーとの関係性だけ」にフォーカスして考えてみてください。

冷めきった関係でなければ、彼の心が自分から離れてしまった悲しみ、最悪の事態を招いてしまったことへの後悔などが溢れてくるでしょう。

けれどその次に「彼が本当に幸せになれる道を選んでほしい」と思えるかどうかが、「愛」か「執着」かを見極めるポイントです。

愛がある状態とは、例えば次のようなことを考えられる状態です。

  • 「あなたがわたしではなく、他の人と居る方が幸せだと感じられて、自分らしくいきいきと過ごせると思うのなら…それはそれで仕方ない。あきらめよう」
  • 「わたし以上に、あなたのことを幸せにできる女性がいるなんて信じられない。わたしと一緒にいれば、あなたに必ず、自分らしく過ごせる毎日を送らせてあげられるのに…それが伝わっていないなんて残念だし、ここであきらめたくない」

このふたつは選択こそ違いますが、どちらも「パートナーが幸せだと感じられる状態を作ってあげられているか」に発想の軸があることがポイントです。

相手軸で選択することが、愛がある状態だと言えます。
逆に、

  • 「わたしは彼がいないと生きていけないのに」
  • 「彼と離れたら、わたしの今までかけてきた時間が無駄になる」
  • 「彼が他の女性を選ぶだなんて、わたしが負けた気がする」
  • 「彼一人がわたしを置いて幸せになるなんて許せない」

などの感情が湧いている状態は、自分軸でしか考えておらず、執着と言えるでしょう。

「わたし」の都合が先に立ってしまい、パートナーの幸せまで思考が及んでいないという状態です。

別れを切り出されたときに、もしやり直したいのなら、自分の気持ちを伝えることは大切です。

その際、パートナーに心からの愛を向けられていて、それがうまく伝えられるのであれば、望んだ結果を招くでしょう。
万が一別れてしまうとしても、前向きな別れにできますし、のちのち復縁もありえます。

ですが「執着」に支配され「愛」が湧かないまま感情をぶつけてしまうと、もし一緒にい続けたとしても、大切なパートナーを傷つけ、自分も疲れてしまいます。

なお、「こうして退いておけば、のちのち復縁できるのかもしれないし」と考えて別れるのも、自分のことしか考えていないので、執着と言えるでしょう。

束縛は愛ではなく執着である

また、こちらもよくある執着の例です。

  • 四六時中パートナーの行動が気になってしまい、目を離すのが怖い。
  • パートナーがいつだれとどこへ出かけているのかを把握しなければ気が済まない。
  • 休みの日に、パートナーが自分ひとりの趣味に興じたり、自分以外の友人との時間を優先することが許せない。


一見すると、愛だと錯覚してしまうこれらの行動や感情も、すべて執着です。

信頼関係が浅く、相手を信じられていないことや、自分に自信がないことから起きていることです。なお、この場合の信頼関係に、付き合った時間の長さは関係がありません。

「結婚してから何年も経ち、必要以上の会話もスキンシップもなくなっているのに、浮気がバレたらパートナーが怒り狂ってきた」場合など、怒られた側は違和感を感じてしまうと思いますが、これはつまり、わかりやすい執着の事例と言えるでしょう。

愛は自立を促すこと

執着にとらわれると、本当に愛されたい相手から愛されることが、難しくなります。

先に書いた通り、「相手の幸せ」ではなく「自分の幸せ」優先の発想になっているため、それが相手にも伝わってしまい、「重い」「自己中心的」などと思われるからです。

「あなたにはわたしを幸せにしてもらわなければ」という気持ちは、「依存」でもあります。

パートナーにはパートナーの世界があります。

あなたがいなくてもパートナーは幸せに生きていけるし、あなた自身も、パートナーがいなくても幸せに生きていけるはずなのです。

「わたしは一人でもすでに幸せ。だからこそ、あなたのことをより一層幸せにできる」

「お互いの目指す幸せの形が違ってしまったら、お互いがもっと幸せになるために離れることもありえる」

という執着しない軽やかさが、適切な距離感を生み、お互いの「自立」を促します。

これが結果的に、お互いを尊重することで関係が長続きし、パートナーからも愛されることにつながります。

執着は依存を生み出すこと

また執着は、別れのタイミングを失わせ、新しい出会いを阻害してしまいます。

執着は、もうすでに愛が冷めきっていて、明らかに離れた方が良い相手のことを「こんなに思っているのだから、わたしは彼を好きに違いない」と勘違いさせてしまいます。

結果、なかなか別れることができず、いつしかお互いが疲弊し、ボロボロになってしまいます。

この「思っている」は、思いやりではありません。

自分の持ち物が人や環境に奪われることを「不快に思っている」だけで、相手の幸せを願っているわけではないからです。

執着を手放すためには、自分の世界を充実させること

では執着しないようにするには、どうすればいいのでしょうか。

それは、『恋や家庭が上手くいく女性のコミュニケーションルール|vol.3 ケンカの作法』でも触れたように、日常で当たり前になっているものごとに感謝し、「いまの自分はすでに幸せだ」と自覚するところから始まります。

加えて、より一層、自分の世界を充実させることが必要となります。
趣味、仕事、リラックスできる環境など、「自分一人でも満たされる時間」を増やすことです。

ここでつい誤解してしまいがちなのが、友達や家族といった、だれかとの時間をつくることを優先してしまうことです。

これでは、単に気を紛らわせたり、執着の対象が変わっただけで、根本的な解決にはなりません。

あくまでも「一人でも」満たされることが重要なのです。

家事や育児に追われて時間がなかなかとれない人であっても、意識して「ひとりの世界」をつくることです。時間の長さではなく、質を高めてみましょう。

だれかに依存しない精神状態が、自分の世界を大切にし、パートナーの世界も大切にすることにつながります。

人に愛を与えるには、自分を愛することから

愛とは、人から与えられるものではなく、自分の内側から湧き出てくるものです。

つまり、自分で自分を慈しみ、労わり、愛している状態でなければ、人に愛を分かち合うことは難しいのです。

自分を大切にできるからこそ、心にゆとりがもて、同じくらい相手のことも尊重することができるのです。

Written by

小嶋由希子
北海道函館市生まれ。工業高専で情報工学を専攻後、藤女子大学にて日本語・日本文学を学ぶ。イラストレーター・デザイナーとして活動する傍ら、複数企業の採用・人材教育に携わり、自己啓発・能力開発にも関わる。健康・美容ブランドの代理店事業やホステス業を並行し、現在は銀座のバーに勤務しながらライターとして活動している。

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